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東京都現代美術館
「東京都現代美術館」


― 何故、今「日本画」なのか?

岩絵具や膠(にかわ)を使って描くのが「日本画」なのか?
明治時代に生まれた「日本画」という概念に果たして意味があるのか?
近代以後「日本画」を取り巻く状況は変化し続け、「日本画」自体の価値観、存在意義がたびたび問い直されてきました。
そして現在、現代美術―日本画、洋画―日本画という対立的な考え方を崩すような新たな世代が現れ、「日本画」という定義のものに、もはや意味がなくなってしまったようです。
本展は、こうした状況をふんまえながら、それでもあえて日本画を描き、あるいは日本的な表現に挑む30代の若手作家たち


篠塚 聖哉、天明屋 尚、長沢 明、町田 久美、松井 冬子、三瀬 夏之介、吉田 有紀

による「ニホン画」の“今”を展覧します。
―展覧会は終了しました


日本画《蒸発する山》篠塚 聖哉
   76x56cm
蒸発する山
2005年
実家の阿蘇の溶岩や火山など、三宅島の水蒸気爆発の風景が日常の風景の形とリンクした、イメージとなって出てきます。

篠塚 聖哉
1970 熊本県生まれ。
1996 多摩美術大学・絵画学科・日本画専攻・卒業

主な個展
1996 「篠塚聖哉展」ガレリア ラセン(東京)
1997 「篠塚聖哉展」戸村美術(東京)
1998 「Pigment to Interface」ガレリアソル(東京)
2000 「篠塚聖哉展」フタバ画廊(東京)
2001 「A VAGUE LANDSCAPE〜あいまいな景色〜」
アクシスギャラリーアネックス(東京)
2001 「You're seeing things!〜錯覚〜」フタバ画廊(東京)
2002 「OVERGROWN WITH FLOWERS〜水引き草」
フタバ画廊(東京)
2005 「蒸発する山」フタバ画廊(東京)
他、グループ展
日本画《現代日本若衆絵図》天明屋 尚

Courtesy of the artist and Mizuma Art Gallery
現代日本若衆絵図
2001年 
独学で絵画を学び、現代風俗や社会風刺、仏画から禅画までを面相筆により精密な線で描く、独自の絵画表現「ネオ日本画」を開拓。

天明屋 尚

1966 東京都生まれ。
主な個展
2000 「Japanese Spirit」Harajuku Gallery(東京)
2001 「天明屋尚展」プロジェット(東京)
2002 「ネオ日本画展」DEPOT(東京)
2003 「Hisashi Tenmyouya」The Reed Space(ニューヨーク)/
「傾く(かぶく)」ミズマアートギャラリー(東京)/
「画強」ナディフ(東京)
2004 ミヅマアートアートギャラリー(東京)
2005 「分身」ミズマアートギャラリー(東京)/
「傾く(かぶく)」ミズマアートギャラリー(東京)
他、グループ展
日本画《トラとトラ》長沢 明
撮影:c上野則宏
「トラとトラ」
2005年

「トラ」は、獣であればそれで良く、どこか人間くさく、虚勢を張っていたり、欲望を剥き出しにしていたりして、滑稽さを顕にしています。

長沢 明

1967 新潟県豊栄市生まれ。
1992 東京芸術大学・美術学部・絵画科・日本画専攻・卒業
1994 東京藝術大学大学院・美術研究科・修士課程・日本画専攻・修了

主な個展
1994 ガレリア・グラフィカbis(東京)
1997 ガレリア・グラフィカ(東京)/やの美術ギャラリー(鳥取)
1999 ガレリア・グラフィカ(東京)/村松画廊(東京)
2001 ギャラリーヒラワタ(神奈川)/ガレリア・グラフィカ(東京)
2002 「1994〜の仕事」豊栄市博物館(新潟)/楓画廊(新潟)
2003 ギャラリーヒラワタ(神奈川)
2004 ガレリア・グラフィカ(東京)
2005 「長沢明展 2000―2004」砂丘館ギャラリー(新潟)/
「長沢明展」楓画廊(新潟)
他、グループ展
日本画《ごっこ》町田 久美
photo:内田芳孝
「ごっこ」
2005年
日常の世界への違和、そういう感覚を分解してパーツにしてしまうのです。
摩訶不思議な感覚の仕組みを画面に織り込み、作品として組み上げていきます。

町田 久美

1970 群馬県生まれ。
1994 多摩美術大学・絵画学科・日本画専攻・卒業

主な個展
1999 「使者―現代縁起物とその周辺」高崎シティギャラリー/
「使者 縁起物再生プロジェクト1999」アートワッズ(東京)
2000 “Amsterdam galleries celebrate the Japanese connecton”,
Gallery ac Witteveen(アムステルダム)
2001 シブヤ西武美術画廊(東京)
2002 Galerie station(フランクフルト)/ギャラリー北村(東京)[‘03]/
「町田久美展<1999―2002>」新生堂(東京)
2003 ギャラリーブロッケン(東京)
2005 「町田久美<a Sade―サドに>」西村画廊(東京)
他、グループ展
日本画《浄相の持続》松井 冬子
Courtesy of Gallery Naruyama & Editions Treville Co.,Ltd.
浄相の持続
2005年
新しいものを作ろうとした時、幽霊画という具象を使って抽象的に見せることは一つの可能な提案でした。―「狂気に近い状態でありながら正気を保っている状態」「度重なる受動によるヒステリックな状態」―

松井 冬子

1974 静岡県生まれ。
1995 女子美術短期大学・油画専攻・卒業
2002 東京藝術大学・美術学部・絵画科・日本画専攻・卒業
2004 東京藝術大学大学院・美術研究科修士課程・日本画専攻・修了
    東京藝術大学大学院・博士後期課程・美術専攻(日本画)・現在在学中

主な個展
2004 「レスポワール新人選抜松井冬子展」銀座スルガ台画廊(東京)
2005 「松井冬子展」成山画廊(東京)
他、グループ展
日本画《日本の絵》三瀬 夏之介
   250x650cm
  撮影:四方邦熙
日本の絵
2005年 
私は日本画の(日本語の)私らしい話し方でこのニュアンスを伝えたい。
どれが「必要」でどれが「不必要」なのか、私は自分の「地図絵」の中で見定めていきたい。

三瀬 夏之介

1973 奈良県生まれ。
1997 京都市立芸術大学・美術学部・美術科・日本画専攻・卒業
1999 京都市立芸術大学大学院・絵画専攻・美術研究科・修了

主な個展
1999 Blue Nile(大阪)/ギャラリー・アーティスロング(京都)
2000 Evangil(京都)/OZC Gallrey、大阪造形センター
2001 小野画廊京橋(東京)/
「シナプスの小人〜ladder〜」浮遊代理店(奈良)
2002 アートスペース上三条(奈良)
2003 「わたしは絵が描きたい」neutron(京都)/
「縄紋紀行」浮遊代理店(奈良)
2004 「私は奈良で考える」neutron(京都)/
「works 奈良⇔東京」画廊宮坂(東京)
2005 「日本の絵」neutron(京都)/
「日本の絵」アートスペース上三条(奈良)/
「日本の絵」アートスペース羅針盤(東京)
2006 画廊宮坂(東京)
他、グループ展
Groove Line―闇に閃光―
2003年
円形や輪という形と現実の風景の質感を融合するようにイメージを固めていく。
《Groove Line》のシリーズは黒い闇をイメージしています。

吉田 有紀

1971 神奈川県生まれ。
1995 多摩美術大学・絵画学科・日本画専攻・卒業
1997 多摩美術大学大学院・美術研究科・絵画専攻・修了

主な個展
1997 原宿ギャラリー(東京)
1998 渋谷エッグギャラリー(東京)
2002 「内宇宙」ぎゃらりいセンターポイント(東京)
2003 ギャラリーヒラワタ(東京)/ 「日本画のありようvol.1」
Gallery Restaurant & Bar ZODIAC 白金台(東京)
他、グループ展

MOTアニュアル2006
MOTアニュアルは、平成10年に第一回展を開催して以来、現代を反映するテーマを毎年設定し、若手作家を中心に紹介している展覧会です。
今年のテーマは「日本画」です。現在の「日本画」を取り巻く様々な状況を今一度問い直し、新たな「日本画」の可能性を探ります。

参考資料:「東京都現代美術館」報道資料・他

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